ちいさな発明家たち





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「あったらいいな」をカタチにしよう
ちいさな発明家たちーInvention Convention
もしあなたが、日常のイライラを解決してくれるアイデアグッズ、こんなものがあればいいのにと願わずにはいられない、不便を便利に変えてくれる画期的な製品を探しているなら、名古屋国際学園の5年生31名のバラエティに富んだ発明品の中から、きっと気に入ったものが見つかるに違いありません。宿題を忘れないよう教えてくれるアラーム、かばんに入るコンパクトなポータブルデスク、サッカーのドリブル練習の難易度を上げる電動コーン、教室の机にくっついて地震の時にすぐに持ち出せる非常用持ち出し袋などなど、毎年恒例の ”Invention Convention”には、今年も注目度抜群のユニークな発明品が勢揃いしました。
求む!投資家
Invention Convention-日本語で“発明見本市”とでもいったところでしょうか。会場にはそれぞれの発明品と、発明のアイデアから完成に至るまでの経過を図解したボードを設置したブースが並びます。この日小さな発明家達は、一日中ひっきりなしにブースを訪れる他の学年の生徒達や保護者、教師、とにかく興味を持ってくれそうな全ての人に自分の発明品を一生懸命に宣伝します。アイデアの誕生から完成に至る経緯、その仕組み、セールスポイント・・・そしてブースを訪れる人々は”投資家“として、自分が実際に使うのならどの作品がいいか、お気に入りの発明品を1つ選んで投票するのです。
そしてそれぞれの発明品は、科学技術について学んだIB初等教育プログラムの一単元の集大成でもありました。
自由な発想、ひらめき、そして粘り強さ
遡ること6週間前、この単元を始めるにあたり5年生は、世界を変えた重要な発明からそれほど重要ではない発明に至るまで、様々な科学技術と、それらが社会に及ぼした影響について研究しました 。そして、この単元の間中、生徒達が常に持ち歩いた2冊のノートがありました。「発明日記」と「アイデアブック」です。この2冊が、自分の発明を暖めている間、発明のポイントを絞り、アイデアをまとめるのに重要な役割を果たしました。「発明日記」には、とにかく発明に結びつくと思われる事は何でも、思いついたことを書き留めました。そこから発明のアイデアが生まれたら、今度は「アイデアブック」に記録しました。もちろん、思い通りにアイデアが浮かばず行き詰まることだってあります。そんなとき教師は生徒達に、アルバート・アインシュタインの自由な発想とこまめな記録、アレクサンダー・グラハム・ベルの粘り強さ、そしてその両方を持ち合わせたビル・ゲイツの話を思い起こさせました。「偉大な発明は、最初はくだらないと思ったことや、ほんの一瞬のひらめきから生まれる」と繰り返し言い聞かせました。
こうして生徒達はこの単元の最終目標である自分の発明品の完成のために、アイデアを形にするまで決して諦めず、創造し、試行錯誤を繰り返しました。本当に自分の発明品がオリジナルなのか、米国特許商標局のホームページで確認することも怠りませんでした。まだ見ぬ“投資家”宛に、発明品を売り込む手紙も書きました。そしてついに当日、会場に現われた“投資家”の中には、実際に発明品の購入に興味を示した人もいたのです!
知識とスキルを結集して
このプロジェクトにおいて、自分の考えや発明の過程を記録する「書く」作業、リサーチに不可欠な「読む」作業、長さや高さなどを測り、計算するための「算数」はどれも、正確に機能する発明品の完成に欠かせません。アイデアのスケッチや、視覚に訴えるプレゼンテーションのためには「美術」のセンスが、分かりやすく説得力のある説明で“投資家”を味方につけるためには「話す」力も必要です。このように様々な分野にまたがる幅広い知識とスキルを要する ”Invention Convention” は、理想的な学習プロジェクトと言えるでしょう。
ある4年生の教師は、見学を終えて教室に戻るや否や生徒達に提案しました。「来年の、あなた達の ”Invention Convention”に向けて、今から少しずつ発明のアイデアを考えてみたら?」1年も前から構想に着手した次回の”invention Convention“は、今年よりも更にグレードアップしたものになりそうです。来年はどんな画期的な発明品が登場するのでしょうか。今から楽しみです。
(2010年4月)
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